2011年4月21日10:22:33
今回の震災について思うこと。
建物を建てる際によく「地震がきても倒れない丈夫な建物をお願いします」とよく言われます。建築基準法に定める新耐震基準をクリアーする構造設計を行うわけですが、津波は想定されておりません。今回の被害状況をみると、ほとんどの建物が津波により破壊、喪失しております。特に木造建築に顕著にみられるようです。
今後「地震はもとより津波がきても流されない建物を」というような要望があったら・・・
結論から言うと鉄筋コンクリート(RC)造の堅固な中高層の建築となります。
木造や鉄骨造と比較すると、コスト・工期がかかります。仮に津波が襲ってきて、町の殆どが喪失し、そのRC造の建物だけが被害を逃れたとして、どうでしょうか?
町自体がもっと安全な場所へ移り、取り残されるかもしれません。もしそうなったら、過剰な設計の建物なのかもしれません。
今回の震災では色々と考えさせられます。